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- 「サルコペニアって」
・サルコペニアとは、加齢や疾患により、筋肉量が減少することで、筋力(握力・下肢筋・体幹筋等の全身)の低下が起こる事を指します。
または、歩くスピードが遅くなる、杖や手すりが必要になるなど、運動機能低下が起こることを指します。
サルコペニアは、Rosenberg IHにより提唱された造語で、ギリシャ語で筋肉を表す「sarco:サルコ」と喪失を表す「penia:ペニア」を合わせた言葉。
一般的に70歳までに20歳台に比較すると骨格筋面積は25-30%、筋力は30-40%減少し、50歳以降毎年1-2%程度筋肉量は減少すると言われている。
■サルコペニアの診断
1.筋肉量の低下
2.筋力の低下
3.運動機能の低下
■サルコペニアの分類
●一次(原発)性サルコペニア
加齢性サルコペニア
・・・ 加齢以外に明らかな原因なし
●二次性サルコペニア
活動量に関連したサルコペニア
・・・ ベット上安静、不活発な生活習慣、体調不良
無重力状態
疾病が関与するサルコペニア
・・・ 進行した臓器不全(心臓、肺、肝臓、腎臓、脳)
炎症性疾患、悪性腫瘍、内分泌疾患
栄養が関連するサルコペニア
・・・ 摂食不良、吸収不良、食欲不振
- 「ロコモティブシンドロームとは?」
・加齢に伴い筋肉、骨、関節の体の3つの部位に支障をきたし、日常生活が困難になり、悪化すると、要介護・寝たきりになる現象をロコモティブシンドローム(略称:ロコモ)といいます。
筋肉、骨、関節の機能低下が、悪循環を生む原因
筋肉、骨、関節の機能低下は、各々単独ではなく、それぞれが密接に関わって起こっています。
加齢によって筋肉の合成と分解のバランスが壊れ徐々に筋肉量が低下しますが、これは筋肉による膝関節のサポートの減少につながります。
これが肥満による体重増加とあいまってさらに関節への負担が増し、結果として膝関節に炎症を起こします。
こうしたことから
運動量の減少 ⇒ 肥満、筋肉量減少 ⇒ 膝への負担増
という悪循環が生じます。
筋肉量が減少するとつまずきや転倒のリスクが高まり、さらに骨強度が低下していると転倒した際の骨折リスクが高まります。
また、一度骨折すると治癒までの間、運動量が減少することから、これら筋肉量の低下を招き、上記の悪循環へとつながります。
以上のように筋肉量の低下は、ロコモの入り口となるため、筋肉量の維持・増加は、ロコモ予防にとって非常に重要です。